松明屋(たいまつや)

松明屋

弘法大師(空海)が高野山を開山した頃の話、高野山と都(東寺)を往来途中の出来事、 松明をもってここまで来た時夜が明けたのでこの地で休憩していたところ、 近くの家の人からもてなしを受けた。お礼に空海は粽(ちまき)の製法を教え、加持祈祷した。 別れ際に、松明ののこりを地中にさしたところ、その松明が芽を出しやがて大樹となった。 以降松明屋では、大師祈祷の「笹の粽」を施すようになった。 この粽は、食用でなく、持ち帰り、玄関か仏間に厄除けとして飾り、また病人に煎じて飲ませた。